セブン&アイが株主総会、脱カリスマ経営1年

 

 セブン&アイ・ホールディングスの定時株主総会が25日午前10時から、都内で開かれた。“カリスマ経営者”だった鈴木敏文前会長との確執を経て、井阪隆一社長が誕生して1年。総会では井阪氏ら現経営体制が再任される見通しだ。主力のコンビニ事業が牽引する形で、29年2月期の連結決算では6年連続で営業利益が過去最高を記録するなど業績は堅調だが、株主からは新たな成長戦略を問う声も出そうだ。

 昨年5月の総会では、敏文氏とともに、村田紀敏前社長も退任。後藤克弘氏が新設の副社長に昇格した。さらに、昨年末には敏文氏の次男、鈴木康弘前取締役も退任するなど、“脱カリスマ経営”が進み、井阪氏を軸とした集団指導体制がより鮮明になっていた。

 井阪社長は昨年10月、阪急百貨店や阪神百貨店を展開するエイチ・ツー・オー(H2O)リテイリングとの資本業務提携を発表。今年4月には、米社からコンビニ事業を約3660億円で買収することを発表するなど、次の成長に向けた策を次々に打ち出した。

 ただ、業績不振のイトーヨーカ堂やそごう・西武などの立て直しは喫緊の課題だ。カリスマ経営者が去ったことで創業家の存在感も相対的に高まっている。このため、祖業であり創業家がこだわる総合スーパーのリストラに遅れが生じる懸念も指摘されている。

 また、H2Oリテイリングに譲渡を計画していた関西の3百貨店のうち、そごう西神店(神戸市)が対象から外れた。構造改革に遅れが生じれば、株主からの不満が一気に高まる懸念も否定できない。