(下)不振のヨーカドー、「日常衣料」に特化
セブン&アイ株主総会詳報--ヨーカドーは、せっかく好調な食品部門の利益を、衣料品部門などで溶かしている。亀井淳前社長は昨年「大なたを振るう」と答えたが、今後どう手を打つのか
井阪隆一・セブン&アイ・HD社長 「昨年に520億円あった衣料品の在庫を、300億円ほどまで削減した。しかし、削減だけでは増収増益にならないのも事実。今後どう改革するか、三枝社長が説明する」
三枝富博・イトーヨーカ堂社長 「(衣料品の在庫は)改善したが、前期は営業損益の段階で150億円近い赤字で、今年も赤字計画だ。在庫日数が長いと、商品の鮮度感の面で問題だ。そのため、ファッションよりも『日常使い』に特化する対応を重ねてきた。ヨーカドーに求められる衣料品のニーズがゼロとは思っていない。『日常使い』への特化によって利益が出るような改革を進めたい」
--ヨーカドーの従業員教育についての考えは
三枝氏 「従来はOJT(日常業務を通じた教育)が多かったと思うが、今後は新入社員、パートへの教育を体系化したい。われわれの使命である『クリンリネス・フレンドリー・豊富な商品・新鮮さ』といったことを教育していきたい」
--「同一労働・同一賃金」についての考え方は
後藤克弘・セブン&アイ・HD副社長 「当グループは同一労働・同一賃金をベースに賃金体系を作っている。たとえばヨーカドーでは、レジを打つ従業員は社員もパートも同じ、ただ熟練度や評価で替わってくる。また、フルタイムや全国転勤といった働き方の違いによっても差は付くが、基本として同一労働・同一賃金を徹底していく」
井阪氏 「流通業は、多くの働き手に支えられている。このテーマを引き続き重視しながら経営に当たりたい」
--仮想通貨・ビットコインを導入する考えは
高橋邦夫・HD取締役
「軸となるのは、お客さまに利便性をどう感じてもらうかだ。そうした観点から社内で検討している」
--人工知能に強いベンチャーと提携し、ビッグデータを活用していくといった考えは
三枝氏 「アンテナを広げ、新しい技術を導入していくことが重要と考えている。新たに自動検品システムを導入していくが、これもデンマーク企業から採用する新技術だ」
◇
質疑応答に立った株主は11人。総会は昨年より20分余り短い1時間半で終了した。
関連記事