日本財託、「家族信託」をセミナーで提案 認知症などの相続対策にも
認知症対策にもなる家族信託について解説する日本財託のセミナー=1月15日、東京都新宿区
東京23区の投資用マンション販売と賃貸管理などを手掛ける日本財託(東京都新宿区)は、新しい相続対策として注目される「家族信託」の提案に積極的に取り組んでいる。認知症対策や家族の事情にあわせたオーダーメード設計が可能なためで、2015年12月から始めた家族信託セミナーへの参加者は延べ800人を超えた。
家族信託は、保有する不動産や預金などの資産を信頼できる家族に託し、その管理・処分を任せる仕組み。遺言や後見人制度と違い、認知症での財産凍結を防ぐことができるほか、自身の死後の資産継承の仕方を複数世代にわたり指定できる。
新しい相続対策として一部の金融機関や不動産会社などで活用提案が広まっている。その一方で「家族信託を除外して相続対策を提案する税理士なども少なくない。認知症にかかると財産が凍結されて家族でも処分できなくなるといった情報を発信する必要がある」と講師を務める同社の横手彰太・資産コンサルティング部家族信託コーディネーターはセミナーへの参加を呼びかける。
セミナーでは「相続対策は東京中古ワンルームと家族信託で考えよう」をテーマに、家族信託の事例などを中心に紹介。次回は27日に本社が入る新宿サンエービルで開催する。定員は40人と少数制だが、セミナー後の個別相談を充実させている。
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