玉塚氏の架空融資報道 株主質問も社長「雑誌への回答がすべて」

ローソン株主総会詳報(3)完
玉塚元一氏(伴龍二撮影)

 --4月に週刊誌にでた玉塚元一氏の件(※週刊新潮が、玉塚氏が架空融資事件に巻き込まれたと報じた)。本人からコメントが欲しい。ちなみに私は80年代の慶応大学のラグビーのファンで、(玉塚氏は)好きな選手の一人だ

 《株主は玉塚氏を指名したが、竹増貞信社長が答えた》

 「この件については私(竹増社長)からコメントする。(週刊新潮に報じられたことは)認識はしている。記事にもあったが、広報部を通じて、新潮社にお送りした要旨の内容が、本件に関するすべてだ。その他については、この場ではお答えできない」

 --1日1店舗当たりの売上高(日販)の目標が語られないのはおかしい

 「日販については4月に発表した中期経営ビジョンで、平成34年2月期までに国内店舗を1万8000店、日販を60万円以上にする目標を掲げた。大事なのは店舗数ではなく日販だ。従業員一丸となって達成したい。朝や昼だけでなく夕夜間にも欲しい商品がある店になる。そうした店の集合体になる」

 --三菱商事の子会社になったことで、飲みこまれてしまうのではないか

 「三菱商事はローソンのの上場と、経営の自主性を維持する。取り込む認識はない。独立した上場会社としてシナジーを追求していく」

 --格差社会だ。新入社員と社長の報酬は何倍の差があるのか

 「取締役全体の報酬を示し、個人についてはガイドラインに沿って開示していない」

 --働き方改革は進んでいるのか

 「働き方改革は進めている。いい休暇があって、いい仕事ができる。社員の健康とワークライフバランスを大事にする。具体例として、日曜日、休日、平日の午後6時以降の本社からのメール、電話は禁止している。何ら問題なく回っている。意識改革にもつながっている」

 --三菱商事が大株主になったが、個人株主はどうなるのか

 「個人株主は、お客さんと同じで大事な存在だ。2万8000人の株主のうち、98%が個人株主だ。非常に重要な存在。ぜひ長期保有の観点から、一緒に成長を見守ってほしい。個人株主に対する考えはこれからも変わらない。三菱商事は当社に(株式公開買い付けで)1500億円という巨額な投資を行った。当社の成長なくしてリターンはない。商事のやり方を押しつけてくるようなことはない。個人株主の存在は大きい。皆さまと一緒にセブン-イレブンに追いつき、追い越したい」

 《会場から拍手がわき上がる》

 《その後、取締役の選任などすべての議案が承認された。最後に、この日、会長を退任し顧問に退いた玉塚氏が登壇し、株主を前に挨拶した》

 玉塚氏「平成22年末から6年半、経営陣、皆さまとさまざまな改革を進めてきた。感謝でいっぱい。何とか6年半、いろいろな改革を進めてきた。加盟店舗に足を運び、いろいろな知恵をさずけてもらった。今後は高齢化と核家族化、少子化、技術革新という大きな変化がある。核家族化はコンビニとローソンには追い風になる。少子化ではサービスセクターの中で淘汰が起きるだろう。生産性を上げるフランチャイズ・システムは優位なポジションにある。5年先も10年先も対応していけば、大きなチャンスがある。株主の皆さまは、経営陣とお店をサポートしてほしい。明日からは一株主、消費者として応援していく。もしセブン-イレブンに入店しているの見たら、たたいてほしい。6年半お世話になりました。ありがとうございました」

 玉塚氏の最後の挨拶で総会は終了。時間は1時間58分(昨年は1時間50分)で、出席した株主は988人(894人)だった。

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