“元ソニー”オプティアーク復活
PC Watch■PC用光学ドライブ、新ブランドでリリース
かつて光学ドライブを製造していたソニーオプティアークを覚えていらっしゃるだろうか。もともとは2006年にNECと合弁で設立された会社で、ソニーNECオプティアークとして知られていたが、08年にソニーがNECの保有株を全て取得して、ソニーの完全子会社として、ソニーオプティアークに改名した。しかし12年に、ソニーがPC用光学ドライブ事業から撤退、13年3月で同社は完全に解散した。
そのソニーオプティアークが今回、「Optiarc(オプティアーク)」ブランドで完全復活することが、台湾で開催された展示会「COMPUTEX TAIPEI」で明らかになった。製造や開発を担当するのは、業務用の光学ドライブデュプリケータなどを製造するVinpower Digitalだ。ちなみに、同社はPlextorブランドの光学ドライブも一部製造を担当している。
もともと同社はソニーと共同で光学ドライブを開発し、一部モデルの生産を担当していた。ソニー撤退後、培った資産を生かそうとソニーと話し合いを続け、今年、ようやく「オプティアーク」ブランドを使った光学ドライブのリリースにこぎ着けたという。
その記念すべき第1弾を飾るのが、5インチベイ用DVDスーパーマルチドライブの「AD-5290S」と「AD-5290S-PLUS」の2製品。いずれも主な仕様は共通だが、「-PLUS」の方がより精密/高品位な部品を使っており、高品質を実現したという。既に生産終了した「AD-5280」の後継モデルとしてリリースされる。
開発に当たって、競合他社の製品の機能や特徴を分析しつくし、ハードウエアおよびソフトウエアを設計し直した。先述の通り、Vinpowerは業務に使われる光学ディスクのデュプリケータを製造しているが、業務に求められる高品質を追求。ディスクの書き込み品質もとことん追い込んだとしており、そのグラフも公開するとしている。
書き込み速度はDVD±Rが24倍速、DVD±R DL/+RWが8倍速、DVD-RWが6倍速、CD-Rが48倍速、CD-RWが24倍速。読み出し速度はDVD系が16倍速、CD系が48倍速。ランダムアクセスタイムはDVDが200ms、CDが140ms。書き込み方式は、DVDがCLV/PCAV/CAV、CDがPCAV/CAVとなっている。インターフェイスはSATA。
アカウントマネージャーを務めるAngela Tseng氏によると、既に4月から量産を開始しており、まもなく市場投入するとした。特に日本市場については「われわれのアジア地域の最大の顧客である」とし、重点的に展開していくとした。(インプレスウオッチ)
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