ビースタイル、手軽な栄養補助食品開発 家事負担を軽減、働く女性支援

 
ふりかけるだけで豊富な栄養を補える「ONDISH」を使用した料理。サラダのほか、カレー、スムージーなど幅広く活用できる

 女性に特化した人材派遣業のビースタイル(東京都新宿区)は、食品事業に参入した。全額出資子会社のネオベジ(東京都新宿区、資本金・1000万円)を設立、日々の食事にふりかけるだけで十分な栄養を補える栄養補助食品を開発する。家事の時間を思うように取れない働く女性の家庭生活を支援するのが目的。今後もより付加価値の高い商品を投入し、3年後には売上高30億円を計画している。

 働く女性たちにとって、子育てと仕事の両立は大きな課題だ。しかし、総務省の調査によると、1日当たりの家事関連時間は男性の42分に対して女性は3時間35分と大きな開きがあるなど、両立は決して容易ではないのが実情だ。

 一方、ビースタイルが主婦を対象に実施したアンケートでは、「時間が取られるので短縮したい家事」の1位となったのが料理。回答率は半数を超えた。大半が「家族の健康を配慮し献立を考えている」としているが、「栄養面には気を付けたいのに知識がなくてわからない、できていない」と日々の食事について悩んでいる人は6割にも達している。

 同社ではこうした女性の声を踏まえ、食事についての課題を解決するため、時間と知識がなくても簡単に栄養価の高い食生活を送れるよう新規事業の展開を決めた。

 開発した栄養補助食品は「ONDISH(オンディッシュ)」。北インド産の植物「モリンガ」の葉を主原料として、タンパク質、カルシウム、ビタミンなどを豊富に含む。自然原料100%で人工の添加物は使用していない。1箱30袋入りで3020円。主に直販で、初年度1万箱の販売を計画している。

 ビースタイルは2002年に設立。主婦を中心とした女性のワークスタイルに合わせた人材サービスを提供しており、延べ6万人の雇用を創出してきた。

 同社の三原邦彦会長は新会社の発足を契機に、「働く女性の家事負担の軽減と、家族の食生活の両立に貢献したい」と話している。