燃費不正問題からV字回復 益子氏「ご期待ください」
三菱自動車・株主総会詳報(1)燃費不正問題に揺れた三菱自動車は23日、東京都内で定時株主総会を開いた。昨年10月に資本業務提携した日産自動車の会長を兼務するカルロス・ゴーン会長と益子修社長が、それぞれ日産との協業成果や海外戦略について説明した。
株主総会は午前10時定刻に始まった。議長を務めるのはゴーン氏。まず、日本語であいさつし、英語で開会を宣言。常務と監査役の事業と監査からの報告が終わると、益子社長が壇上に立った。
益子社長は、まず燃費不正問題を陳謝した上で、日産との提携により「業績のV字回復に確かな手応えを感じている」と述べた。
再発防止と信頼回復に向けた社内改革の進捗状況も説明。燃費不正問題については国土交通省に提出した31項目の改善策について4月1日までに「すべてを実施した」と説明。これにより、燃費不正問題について「一応のけじめをつけた」としたが、「お客さまはじめ社会から信頼回復には長い時間がかかる」とも述べた。不正体質の一掃に向け継続的な再発防止策の進捗管理に取り組むことで「不正問題を風化させない」と話した。
益子社長は、これまで機能しなかったガバナンス(企業統治)体制の改革については、日産から派遣されたトレバーマン最高執行責任者(COO)中心に取り組んでいると説明。競争力を高めるための研究開発投資については「売上高比で約5%を充当する」とし、人材の増強や、外部エンジニアリング会社の積極活用にも取り組むとした。 益子社長は、日産との提携により「日産・ルノー連合の持つ高い技術力を共有できるようになった」とも述べ、三菱自単独では難しかった自動運転技術や環境対応車をはじめ「競争力の高い商品の開発が可能になった」と話した。
そこまで説明すると、益子社長は先行きの経営方針に話題を移した。商品面では三菱自が強みを持つスポーツ用多目的車(SUV)に加え、プラグインハイブリッド車(PHV)などの電動化技術をさらに進化させ、ぶつからない車や、事故のダメージを最小限にする車など安全性向上を「開発の柱にする」と述べた。PHVについては、ルノー、日産の製品にも三菱自の技術が使われるとした。 一方、三菱自のシェアが高い東南アジア諸国連合(ASEAN)地域については、生産能力で日本に匹敵するとし「パートナーにとって成長の可能性がある」と説明。益子社長は、魅力的な商品づくりとASEAN地域の深掘りにより、伸び悩んでいる販売台数を平成31年度に29年度比25%増の125万台、売上高営業利益率6%に伸ばす計画を改めて表明した。
益子社長は、冒頭の説明の最後に、自身の肩書き変更についても説明。現在は社長CEO(最高経営責任者)だが、社長という肩書きをなくし、CEOとするとした。その理由について益子氏は「年功序列制度を変え、業績連動型の制度を導入した。古い風土を変えて、新しい風を取り入れるため、グローバルに通じるCEOとした」と説明。その上で「CEOとして、改革と業績のV字回復を成し遂げることに全力で取り組む。新生三菱にご期待ください」と締めくくった。
■詳報(2)ゴーン氏、3社連合の世界販売「世界最大グループになる可能性」 に続く
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