日本郵政、高齢者みまもり事業を大幅に縮小…タブレット配布・子会社化も断念 

 
「みまもりサービス」のタブレット端末配布を取りやめるなど事業規模を大幅に縮小する方針を固めた日本郵政

 日本郵政が、事業化を発表していた高齢者向けの「みまもりサービス」について、予定していたタブレット端末配布などのサービスを取りやめ、運営する子会社設立も断念するなど事業規模を大幅に縮小する方針を固めたことが24日、分かった。豪物流子会社トール・ホールディングスの減損処理、野村不動産ホールディングスの買収断念に続き、新たな事業の柱が頓挫した格好だ。

 みまもりサービスは、8月から利用者の募集を始め、10月に事業をスタート。専用アプリを導入したタブレット端末を持った郵便局員が高齢者宅を訪問し、睡眠や食事、服薬状況を確認した上で、離れた場所に住む家族に送信する。

 利用料金は月額2500円を予定しており原則月1回、郵便局員が訪問する。4月に業務を受託した茨城県大子町のように、サービス利用料を負担する自治体も募集する。

 当初は事業開始とともに運営子会社を設立し、日本郵便の谷垣邦夫副社長が社長に就任する予定だった。高齢者にはタブレット端末約500万台を配布して利用してもらう計画だったが、導入コストや利用方法を教えるための人手がかかるため見送った。

 みまもりサービスは、少子高齢化が進む中、西室泰三前社長が新たな事業の柱とする方針を示していた。しかし、当初の計画通りでは黒字化の見通しが立たず、西室前社長の負の遺産を清算し、堅実な経営にかじを切ることにした。