ブルーム・クラシック “純資産経営”を追究

トップは語る

 □ブルーム・クラシック代表取締役・田部早巳さん(61)

 --美容関連の事業を展開している

 「エステティック向けやオーガニックなどの化粧品をはじめとする美容商品の研究開発・製造販売、エステサロン運営などを手掛けている。愛媛県に化粧品製造工場があり、高機能・高品質の化粧品づくりを行っている。オーガニック化粧品は、国内の有機栽培素材を開拓して独自に集めた55種類のオーガニック原料を使用して製品化したもので、映画『奇跡のりんご』で有名な青森のリンゴを原料にした化粧シリーズはこの例だ」

 --経営理念は

 「利益の追求は企業として当然だが、従業員の物心両面の幸せの追究と、美と健康を通して社会に貢献していくことの2つを経営の目的としている。これを記した『フィロソフィ(彩グループ フィロソフィ)手帳』を約1000人の社員向けに作り、手帳を通じて会社の夢やビジョンを共有する教育システムを確立している」

 --経営上のこだわりは

 「社会の変化に対して安定した経営を実現する鍵は純資産を重視した経営、すなわち『純資産経営』だと考えている。多くの企業は売上高や営業利益を経営目標に掲げるが、企業の価値は純資産にある。純資産を増やしていくために売上高や営業利益目標を設定する。2016年度は売上高が62億4000万円、経常利益が9億7000万円、純資産は90億5200万円で、総資産は153億4400万円だった」

 --今後の展望は

 「新ブランド『ミスエステフェイシャルサロン』の加盟店募集に力を入れていく。特に異業種から参加しやすいシステムにした。また韓国、上海、シンガポール、マレーシア、フランスの各子会社を通じてメードインジャパンの商品を幅広く海外に販売していきたい」

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【プロフィル】田部早巳

 たべ・はやみ 化粧品販売会社などを経て、1987年4月化粧品・医薬部外品の企画・研究開発、製造、販売を行うブルーム・クラシックを創業。現在はブルーム・クラシックを親会社とする国内10社、海外5社の子会社を含めた彩グループ代表。高知県出身。