日米韓連合に契約延期論 「東芝のWD訴訟結果待つ」
東芝の半導体子会社「東芝メモリ」(東京)の買収へ優先交渉中の「日米韓連合」内で契約締結の延期論が強まっていることが4日、分かった。売却差し止めを求めて米ウエスタン・デジタル(WD)が米国の裁判所に起こした訴訟の審問が10日後に迫っており、「訴訟結果を待つのも選択肢」(関係者)との判断に傾きつつある。
東芝は早期の契約を望んでいる。だが日米韓連合内では、出資ではなく融資で参画する計画だった韓国半導体大手SKハイニックスが議決権の要求に転じたことで、買収の枠組みの根幹にかかわる調整も余儀なくされている。
東芝と日米韓連合は、売却差し止めになれば再協議するといった条件をつけて契約する方向で調整していた。ただ14日(日本時間15日)に開かれる審問後すぐ裁定が下る可能性もあり、「ここまで近づくと急いでも仕方ない」(別の関係者)との声が漏れている。
SKは将来的に議決権を取得できる転換社債を引き受ける形で参画する意向を示している。東芝と競合関係にあるため、事実上の出資と見なされれば独占禁止法の審査が長期化する恐れがある。日米韓連合内では、SKが持つ議決権の割合を2割未満に抑える譲歩案も出ている。
東芝の説明も二転三転しており、日米韓連合の中心となっている産業革新機構の幹部は、日々の交渉について「ジェットコースターみたいな状況」と説明している。
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