九州豪雨 ダイハツ工場休止 物流網混乱、サービス再開見通し立たず
浸水したJR日田彦山線の線路=6日、大分県日田市
九州北部を襲った豪雨で、ダイハツ工業が5日夜から工場の稼働を一時休止するなど、企業の生産活動に支障が出た。一部地域では郵便局が窓口業務を休止。宅配便の配達ができなくなるなど物流網に混乱も生じた。スマートフォンの通信障害も続き、暮らしに不可欠なサービス再開の見通しは依然として立っていない。
ダイハツはエンジンを生産する久留米工場(福岡県久留米市)を5日夜から一時停止した。軽自動車を生産する大分工場(大分県中津市)も6日は休止したが、7日朝に再開する予定だ。
ヤマト運輸は、福岡県朝倉市の一部と東峰村宛ての荷物の受け付けを全国で中止した。福岡県や大分県、長崎県の一部では配達に遅延が生じる可能性があるという。
佐川急便も、福岡県と大分県の一部地域で集荷や配達が不能になっていると明らかにした。
日本郵便によると、6日午後1時時点で窓口業務を休止している郵便局は、福岡県の久留米市、朝倉市、嘉麻市、うきは市、筑前町、大刀洗町、添田町、東峰村、大分県の日田市、中津市にある112局に上った。
このうち朝倉市と久留米市、日田市にある4局は、はがきなどの配達も休止。残りの多くはもともと配達業務のない郵便局とみられる。
イオンが大分県内で営業する一部の店舗では、一時配送が遅れたという。店舗自体は通常通り営業する。
NTTドコモとKDDI(au)、ソフトバンクの携帯大手3社のサービスでは、九州北部の一部地域でスマホや携帯電話がつながらない通信障害が続き、復旧のめどは立っていない。
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