コマツ、ドコモと新会社 IoT活用で建設工事効率化

 

 建機大手コマツは19日、建設機械やトラックの運行状況など建設現場の情報を共有化するシステムを手掛ける新会社を、NTTドコモなどと10月に設立すると発表した。あらゆるものをネットワークでつなぐ「モノのインターネット(IoT)」で集めたデータを利用し、効率的な工事ができるように支援する。

 新システムは「ランドログ」と名付け、10月の運用開始を目指し、建設業者などに関連サービスを提供する。

 設備を通じてネットに接続したブルドーザーや、専用カメラを取り付けたトラックなどから、土地の形状や工事の進み具合に関するデータを集積する。建設業者はデータを確認して、建設機械の停止位置や作業者が不足している場所を把握した上で、工事を進めることができる。

 収集したデータは、スマートフォン向けアプリを作成する事業者も利用可能だ。建機やトラックの運転手がスマホで手軽に最適な停車位置を確認できるようなアプリの開発が期待できるという。

 コマツの大橋徹二社長は東京都内で記者会見し「労働力不足を解消し、若い人に魅力を感じてもらえる建設現場を実現したい」と語った。

 新会社の出資比率や、システムの利用を有料にするかどうかなどは今後決める。