ポケGO国内配信1年、ゲームの可能性示す GPSで集客、復興支援…

 
国内外で社会現象となったスマートフォン向けゲーム「ポケモンGO」=2016年7月、東京都渋谷区

 スマートフォン向けゲーム「ポケモンGO」の配信が日本で始まってから、22日で1年を迎える。社会現象とも言える盛り上がりは沈静化したが、利用者数は依然として高水準。GPS(衛星利用測位システム)の位置情報により利用者の移動を促す特徴は当初、安全面などから負の側面が強調されていたが、被災地支援や店舗の集客などで示したゲームの新しい可能性が注目されている。

 市場環境分析のヴァリューズによると、実際にポケモンGOで遊んでいる利用者の数は昨年7月の配信開始当初は1100万人。先月時点で6割減の442万人だが、これはゲームアプリで2番目に多いという。

 収益力も高い。アプリ調査会社、米アップアニーのデータで「iPhone(アイフォーン)」向けをみると、配信から3カ月は国内アプリの収益ランキングで10位以内を維持。その後、一時は52位まで下がったが、今年2月下旬に5位まで回復。登場するポケモンが大幅に増えたためで、運営側は定期的に新機能追加やイベントを行い、人気を保ってきた。運営する米ナイアンティックは21日、「伝説のポケモン」が近日中に登場すると発表した。

 ゲーム雑誌「ファミ通」を発行するGzブレインの浜村弘一社長は「世界で人気があるポケモンというキャラクターに、拡張現実(AR)や位置情報など新しい要素を組み合わせた」と分析する。

 当初は広島市の平和記念公園内にゲーム上の拠点が設定されていたことなどが批判され、関連する交通事故も多発。運営側は要請のあった拠点を削除したり、高速移動中は遊びにくくなるように仕様を変更するなど対応に追われた。一方で、東北や熊本県などで珍しいポケモンを出現しやすくして訪れる人を増やすという、このゲームならではの被災地支援を実施。宮城県によると、昨年11月のイベントでは石巻市に約10万人が訪れ、消費による経済効果は約20億円だったという。

 運営側は、米シカゴや横浜市でファンを集めたイベントを予定。ナイアンティックの開発リーダー、野村達雄氏は、「多くの人が一緒に遊ぶことを含め、ゲームの外で現実に起きる体験も重視している」と話す。