東証、地銀との協力強化 地方企業の新規上場を促進

 

 株式市場の活性化を目指し、証券業界が地方企業の新規上場を促す取り組みを進めている。東京証券取引所は有望な企業を掘り起こすため地方銀行との協力を強化。みずほ証券は地方の産官学の連携を後押しし、SMBC日興証券は九州大で学生の起業を支援する。

 東証によると、2013年以降、東京都以外に本社を置く企業の新規上場は毎年25社以上で推移しており、全体の3割程度を占めている。東証は今年7月に北陸銀行、北海道銀行とそれぞれ地方企業の上場支援で連携する協定を初めて結んだ。

 東証は地方企業と地銀の結び付きを活用すれば「企業と東証の距離感が縮まる」(上場推進部)と期待する。東証の宮原幸一郎社長は他の銀行との連携も「お声掛けがあれば率先して一緒にやっていきたい」と意欲を示している。

 みずほ証券は最先端の研究をしている各地の大学と銀行、自治体をつなぎ、新規ビジネスを育てる活動を重視している。坂井辰史社長は「テクノロジーは東京でなくても大学、研究機関とがっちり手を組めば手に入る」と指摘。「地方発の新規上場は戦略として深くやっていく」と意気込む。

 SMBC日興証券は6月に開かれた九州大の部活動「起業部」の結成式に参加した。「大学生の将来の起業に貢献したい」(広報担当者)としている。また同証券は新規上場を目指す企業向けセミナーを7月に名古屋市、大阪市でそれぞれ開催。参加者数は昨年を大幅に上回り「地方企業の新規上場に注力してきた結果だ」と強調する。