データベースで商標調査 JPDS、低コストで手軽なサービス実現
【生かせ!知財ビジネス】
日本パテントデータサービス(JPDS、東京都港区)はこのほどブランディング部を新設し、商標検索専用の商用データベース「Brand Mark Search」(BMサーチ)と商標調査サービスの提供を開始した。従来の知財業務のプロ向けではなく「ファッション関連や小売業界などの中小企業で働く一般層を想定」(仲田正利社長)し、新たな顧客層の開拓を目指す。
商標は中小企業に身近な知財権だ。2015年の国内出願で日本人によるものは11万7960件、うち中小企業は6万4241件と54.5%を占める。特許出願の場合、中小企業の割合は13.9%に過ぎない。
商標調査費用は数万円と特許調査に比べて安く「出願代理や海外調査がない限り、特許事務所ではあまり力が入らない領域」(都内の知財コンサルタント)だ。しかし中小企業がショップや商品、サービスに名前を付ける際、誰もが手軽に何度も依頼できるレベルではなかった。そこでJPDSは業界最安の料金を設定した。税別でBMサーチが月額固定制の5000円(1ID)から、商標調査では文字商標で過去の同一調査が1商標6000円と類似調査が1万円、図形商標の類似調査は2万円からだ。
BMサーチは初心者でも簡単な入力・ガイド方式を採用。同一・類似呼称検索(カタカナ入力)、商標検索(文字列入力)、図形検索(図形要素を分類したコード・文字列入力)を軸に、期間などの検索条件絞り込み機能がある。結果は一度に2000件まで出せ、音や動画の商標も聴視できる。データは特許庁発行の国内全商標登録と2000年以降の公開公報・国際商標を収録している。
調査サービスは大手企業での業務経験を持つ弁理士と商標調査の専門家が対応。傘下のJPDS国際特許事務所と連携し、商標登録の可能性評価や代理出願も行う。
JPDSは、知財人財紹介会社など5社を傘下に置き知財戦略の総合サポート企業グループを形成している。「最終的にネーミングや商品開発、広報や販売戦略などを含めたトータルなブランディング支援事業が可能な新会社を設立し、加えたい」と仲田社長は言う。
新事業開始に伴いJPDSは10月3日、ネーミングプロセスや商標調査・権利化についての無料講演会を開く。講師はアリスト特許事務所の橋本政美所長・弁理士。(知財情報&戦略システム 中岡浩)
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