神戸製鋼データ改竄、経営に深刻な打撃 メード・イン・ジャパンに「傷」
神戸製鋼所の東京本社
神戸製鋼所によるアルミの性能データ改竄(かいざん)問題は、同社の経営に深刻な打撃を与えそうだ。今後は部品交換やリコール(回収・無償修理)の発生が懸念されるほか、損害賠償を求められる可能性もある。
2018年3月期に3期ぶりの最終黒字浮上を目指しているが、復活の道のりは険しさを増している。
神戸製鋼は鉄鋼製品の市況悪化に油圧ショベルの中国販売低迷が重なり、17年3月期まで2期連続で最終赤字を計上したが、今期は350億円の黒字を予想。現時点では、巨額の特別損失を計上する可能性は低いとみられる。
ただ、来期以降の業績には暗雲が漂う。信頼低下による顧客離れは避けられない見通しで、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の黒坂慶樹シニアアナリストは「中長期的な影響は深刻となる可能性がある」と予測する。
もっとも、神戸製鋼の業績以上に懸念されるのは、供給先の製品を含めて「メード・イン・ジャパン」のブランドが傷つくことだ。
野上浩太郎官房副長官は11日午前の記者会見で、神戸製鋼によるアルミなどの性能データ改竄について「公正な取引の基盤を揺るがす不適切な行為」と厳しく批判した。その上で「原因の徹底究明と再発防止はもちろん、社会全体の信頼回復に向け、最大限の努力を求めたい」と述べた。
経団連の榊原定征会長は10日の会見で、「日本の製造業の国際的な信認は品質が圧倒的に高いことにある。日本を代表するものづくり企業なので残念」と述べた。
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