五輪まで1000日 おもてなし充実 課題はやっぱり英語力
2020年東京五輪・パラリンピック開幕まで28日で1千日。急増する訪日外国人観光客を出迎える小売業界などでは、英語習得や営業ツールの多言語表記など、訪日客との「コミュニケーション力」を磨こうとの取り組みが本格化してきた。外国語での意思疎通の難しさが訪日客の大きな不満となっているためで、「おもてなし」充実に向け語学力向上の動きが熱を帯びるのは確実だ。
「『またお越しくださいませ』の『We hope to see you again(ウィ・ホープ・トゥ・シー・ユー・アゲイン)』は“アゲイン”に力を込めます」
東京・渋谷の商業施設内にある観光案内所で24日に行われた「ようこそことば勉強会」。講師の合図にあわせ、地元小売店などの従業員約20人が、英・中・韓の3カ国語で接客時に使われるフレーズ10種類を復唱した。
勉強会を主催したのは、官民一体で東京五輪の多言語対応強化に取り組む「多言語対応協議会小売プロジェクトチーム」。新津研一議長は「接客業従事者だけでなく一般の方も巻き込んだ運動にしたい。ボランティアの方々にも指導する側として参加してもらえれば」と話す。
観光庁のアンケートによると、訪日客が旅行中に困ったことは、最新の調査では「施設スタッフとのコミュニケーションがとれない」が最多。「(案内板などの)多言語表示が少ない」も3位に入った。これまでの調査では「無料の公衆無線LAN環境」がトップだった。
日本のおもてなしを実感してもらうためにも語学習得は最低条件だ。タクシー運転手の研修などを行う「東京タクシーセンター」は5月から訪日客が乗客との設定で、運転手が表現力を競う「英語おもてなしコンテスト」を開催。企業内英語学校を展開するテンナイン・コミュニケーション(東京都港区)は9月、東京・浅草などの料亭で芸者向け英語教室を開いた。観光業界の多言語対応への需要取り込みを目指すビジネスも活況を呈しそうだ。
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