全国青年部会、遊技業発展へ交流会

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持続可能な遊技産業の成長に向け、次世代を担うメンバーが学び、交流する

 10月26日、茨城県水戸市の水戸京成ホテルで「第9回全国遊技業青年部会交流会」が開かれた。茨城県遊協青年部会(李晃明部会長)の幹事担当のもと行われた交流会には、23都府県の青年部会員78人が集まり、業界課題を討議するとともに、交流を深めた。

 全国青年部会は、遊技業の“これから”を考えるために、次代を担う全国の青年部会員が一堂に会する機会として開催。親睦と連携を通じて全国に協力し合える仲間を作ることで、今後の遊技業界のさらなる発展に力を尽くすことを目的としている。

 幹事を務めた李部会長はあいさつの冒頭、徳川光圀公が基礎を築いた水戸学が幕末の志士たちに大きな感化をもたらし、明治維新の原動力になったことを紹介。「その言葉に『愛民』『敬天愛人』という考えがある」と引きつつ、「われわれを取り巻く状況を振り返れば、まさに人を中心に考えたい。ここに集まった青年部のメンバーは、向こう10年、20年とこの遊技業を守り、発展させていくため、社会に受け入れられる娯楽とは何なのか、在るべき姿を示していかなければならない」と問題提起した。

 当日は、基調講演でリカバリサポート・ネットワークの西村直之代表理事が「IR時代に向かうパチンコ・パチスロ依存問題」をテーマに持論を展開。業界がなぜ依存対策に取り組まなければならないのか、その理由に言及した。また、遊技業界がやるべきこととして「社会に対するパチンコの明確なビジョンの提示」「娯楽としての必要性・有用性の証明」「科学的・客観的根拠の集積」「業界目線ではない、迅速かつ、目に見える対策」「国民に信頼されうる対策の実施・評価→事実の発信」の5つを掲げ、「日本の文化として誇ることができるパチンコを実現していってほしい」と強調した。

 これに続き、エンタテインメントビジネス総合研究所の藤田宏代表取締役社長が進行役となり、「競争から共創へ」をテーマにグループディスカッションを実施。「基調講演の感想共有・業界としての課題」「店舗・業界として何ができるか」「『競争から共創へ』みなでできること」の順番で意見を出し合った後、最後のテーマについて改めて議論。藤田氏が「この交流会も9回と回を重ねてきた。皆でできる『共創』を実行できる何かを打ち出してはどうか」と提言するなか、その具現化において全国遊技業青年部会として英知を集めていくこととした。

 次回の交流会は鹿児島県遊協の青年部会(西川雄一部会長)が幹事を務める。