映画「私をスキーに連れてって」30周年 スキー人気再来へ企画続々

 
パック商品「SKISKI」の宣伝で展開するポスター(JR東日本提供)

 今年はバブル時代に爆発的なスキーブームを呼んだ映画「私をスキーに連れてって」の公開から30年。冷え込むスキー人気を再燃させようと、当時子供だった世代が記念イベントや、映画にヒントを得た企画を展開している。会員制交流サイト(SNS)などを活用し、現代ならではの手法でブーム再来を狙う。

 「私を-」は数々の流行を生んだホイチョイ・プロダクションズが製作。長野や群馬の美しい雪山の映像とポップな登場人物の会話、ユーミンこと松任谷由実の涼しげな楽曲に魅了された若者がこぞってスキー場に足を運んだ。

 レジャー白書によるとスキーヤーとスノーボーダーの人口は1990年代に1800万人を超える年もあったが、その後は減少した。今年の発表では580万人。日本のスキーリゾートは年々増加する外国人客への依存が強くなっている。

 JR東日本は今年、パック商品「SKISKI」の宣伝に、映画のヒロイン優役で主演した原田知世さん(50)のイラストとともに「私を新幹線でスキーに連れてって」のキャッチコピーを打ったポスターを採用。オールドファンだけでなく、映画を知らない若年層にもPRを展開している。

 今月12日には、映画の登場人物たちが履いた架空のスキーブランド「サロット」を復刻生産して展示し、映画製作当時の関係者らがトークを繰り広げるイベントが東京都内で開催された。仕掛け人の俳優・田村幸士さん(40)は「ただノスタルジックに終わっては先に進めない。30周年を機に、映画が見せたような大人のスキーの楽しみ方を今後の30年に向けて提案していきたい」と情熱を傾ける。

 幼少期から新潟県の苗場スキー場に通った。学生時代に選手として、卒業後はスポーツマネジメント会社や番組制作会社の社員として広げた人脈を生かし、多彩なイベントを実施。著名なピアニストや書道家とのコラボ企画で、スキーに関心が薄い人々に温泉や景色など雪山の魅力を伝える催しも計画中で「泳ぐことだけを目的に海へ行く人は少ない。雪山も滑るだけじゃない楽しさをきっかけに親しんでほしい」と奔走する。

 スポーツイベント・観光業の「スポーツユニティ」社長の村里元紀さん(35)と手を組み、SNSのハッシュタグ(検索目印)を付けたスキー関連写真や動画の投稿を取りまとめる企画も発案。村里さんは「スキーはスポーツの中では“インスタ映え”ナンバーワン。映像の力をもう一度うまく使ってスキーの楽しさを発信したい」と、現代っ子へのアピールに知恵を絞っている。