熱中症対策、IoTで見守り・通知 長谷工コーポレーションが建設業向けに試験導入
長谷工コーポレーションが導入した「スマートフィットforwork」。シャツに張り付けたセンサーを通じて体温などの情報を取得し体調変化に関わる情報を通知する(提供写真)
例年以上に暑い夏を迎え、建設会社などの間でIoT(モノのインターネット)を活用した新たな熱中症対策を取り入れる動きが広がっている。
長谷工コーポレーションは、IoTの支援によって作業員の負担軽減につなげるシステム「スマートフィット for work」を試験導入した。
システムは繊維メーカーのクラボウが開発したもので、シャツに取り付けたセンサーを通じて取得した心拍や体温などの生体情報と、現場の気象情報などを独自のアルゴリズムを活用して解析・評価。作業リスクや体調変化に関わる情報を本人と管理者へ瞬時に通知する仕組みだ。
炎天下での作業に従事する鉄筋工と型枠工を中心に、全国7作業所で働く約100人に適用し、7月から11月までの5カ月間にわたって検証する。取得したデータはクラボウと共有し、システムの精度向上に反映させ本格導入を検討していく。
総合設備建設会社の三機工業は、施工現場向けのIoTセンサーネットワークを開発、熱中症見守りシステムに適用した。各所の見守りをタブレットなどから随時行うことができ、警報発生時には現場管理人や作業者へメールを送信する。
業種別にみた場合、熱中症の被害が最も多いのは建設業だ。2017年の全業種の熱中症死傷者528人のうち、139人を占めた。これを受けて厚生労働省は、熱中症の予防対策を重点的に行うことを業界に求めている。
現場では熱中症対策の一環として、塩飴の配布や大型噴霧器、電動ファンを内蔵した上着の導入などを進めてきた。ただ近年の温度上昇は想定を超えており、より高度な対策が求められている。
作業員の高齢化や人手不足が深刻化する中、今後はIoTや人工知能(AI)を活用して作業効率の向上を目指す動きが活発化しそうだ。
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