【トップは語る】ゆきすきのくに 伝統的習わし、知恵を現代に活用
ゆきすきのくに代表・井戸理恵子さんに聞く
--民俗情報工学の見地から、伝統文化の意味を読み解き、未来を生き抜くすべを伝承している
「日本各地の先人たちの伝統的な習わしが、なぜその場所で必要とされ、残ってきたかという意味を、独自に研究して読み解き、現代を生き抜く知恵として書籍や講座などで伝えている」
--伝統素材や技術を活用した商品企画のプロデュースもしている
「漆器や家紋をデザインした商品や、伝統的な染めの技術を使った手拭いなどを企画、プロデュース、販売している。例えば漆器は器に塗り込めた漆によって熱いものは熱く、冷たいものは冷たいまま食べることができる。風土と密接に結びつき、知恵が宿る職人たちの伝統的な技を伝えていきたいと考えている」
--医食同源の料理を提供する「オーガニック・カフェゆきすきのくに」の運営も行う
「30年以上にわたり、全国各地の伝統の味と食を研究し、その経験をもとに展開している。メニューは30種類以上のスパイスを使った薬膳カレー、グルテンフリーのデザートなど。地下には井戸水が流れ、壁にアースを埋め込んで電磁波フリーにするなど心地よさを追求した」
--9月29日には滋賀県甲賀市信楽町の新宮神社で文化再生イベント「天平令和の発願(ほつがん)祭」を開催する
「信楽は聖武天皇が大仏建立を計画した“発願の地”だった。こういった史実を踏まえ、信楽の歴史、文化、精神性のつながりを、陶芸×雅楽などで表現したい。令和元年に、新たな日本の始まりを祈る機会にしたい」
--今後の事業予定は
「日本の民間信仰には先人たちの知恵がたくさん残っていた。その知恵を伝える活動として、ここ数年は現代に必要と思う本質的な“祭り”を企画していきたい」
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【プロフィル】井戸理恵子
いど・りえこ 民俗情報工学研究家。國學院大学卒。広告出版社、基礎科学系研究所を経て、2014年にゆきすきのくに合同会社を設立、同年に現職。アルゴグラフィックス社外取締役。03年に多摩美術大学非常勤講師に就任。ニッポン放送「魔法のラジオ」企画・監修も。北海道北見市出身。
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