避難所などでの生活の改善に向け、中小・ベンチャー企業の製品・技術に注目が集まっている。臨時の人力浄水装置や避難所用トイレなどだ。いずれも大企業では手がけない機器を扱っており、被災地支援に一役買っている。
地震に伴って各地で断水が起きていることで、関東圏の自治体や企業などからの引き合いが強まっているのが浄水機器メーカーの日本ベーシック(川崎市中原区)だ。同社が開発したのは、電力を使わず、自転車のペダルをこぐだけで飲料水を作り出せる装置。
例えば、学校のプールの水を使用する場合、自転車の荷台に搭載した浄化装置のフィルター付きホースをプールに垂らす。自転車のペダルを踏み続けると回転力で水が吸い上げられ、3つのフィルターを通して汚染物質やにおいを取り除き、最終的には蛇口から無菌の水を取り出せる仕組み。1分間に6リットルの飲料水を取り出せる。水源さえあれば、ガソリンや電力に頼らず作動できる点が売り物だ。
地震発生後、同社には注文が殺到。瞬く間に十数台の在庫がはけたという。事務所に置いてあったデモンストレーション用装置も磨いて出荷したほど。現在、増産に向けて準備を進めている。