【危機の源流~ギリシャは今~】(上)国民気質が招いた危機との見方も (1/3ページ)

2011.10.13 14:11

ギリシアを代表する古代遺跡のパルテノン神殿。大勢の観光客でにぎわっていた=8月31日、アテネ市内(巽尚之撮影)

ギリシアを代表する古代遺跡のパルテノン神殿。大勢の観光客でにぎわっていた=8月31日、アテネ市内(巽尚之撮影)【拡大】

 世界遺産のパルテノン神殿は欧米の観光客でごったがえしていた。古代遺跡が集積するギリシャは今、債務危機に揺れているが、観光産業だけは別だ。

 日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、ギリシャを訪れた今年1~4月の外国人観光客数は、前年同期比5・4%増。「ロシアやポーランドからの旅行者が増えている」(南雲淳一・在ギリシャ日本大使館書記官)ためで、パルテノン神殿をバックに写真を撮影する観光客は絶えることがない。だが、そんな活況を呈す観光業界に携わるギリシャ人ですら、現状に焦燥感を募らす。

 「ギリシャ政府は悪政ですよ」。パルテノン神殿やアテナの祭壇などが古代遺跡が残るアクロポリスの丘の入り口で、門番を務めるイオアニス・ダレージョさん(50)はこう吐き捨てた。

 遊び好きで、楽天的な国民性のギリシャ人だが、財政不安を背景に「今では服も靴も我慢して買わなくなったし、外食も控えるようになった」とダレージョさんは沈んだ表情をみせる。

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 ギリシャは、2009年に前政権がGDP(国内総生産)比13%にのぼる財政赤字を隠していたことが発覚、世界からの信用力が急低下した。財政赤字の許容範囲は欧州連合(EU)基準でGDP比3%とされるだけに、デフォルト(債務不履行)が現実味を帯びるようになった。10年もの国債の利率は24%に達し、欧州諸国では突出している。

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