11年のウイルス届出件数、6年連続減少 「標的型攻撃」にシフト

2012.1.10 05:00

 情報処理推進機構(IPA)によると、2011年のコンピューターウイルスの届出件数は、前年比13.5%減の1万2036件と6年連続のマイナスとなった。大規模な感染拡大を引き起こす大量メール配信型のウイルスが出現していないことから、総数は年々減少している。しかし、三菱重工業へのサイバー攻撃など対象を絞った「標的型攻撃」が相次ぎ、手口の巧妙化や潜在化が懸念されている。

 IPAに昨年届け出のあったウイルスは125種(前年は101種)で、初めて届け出られたのは20種。うち7種は米グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」搭載の携帯端末が対象だった。

 IPAによると、近年のサイバー攻撃では動機がいたずらや能力の誇示から、金銭や組織活動の妨害に変化しているという。昨年目立った標的型攻撃では、本物らしい差出人や本文のメールを送ったり、対策ソフトでは検出しにくいウイルスを使うなど手口が巧妙化している。また昨年は、第三者のなりすましによる商品に交換できるポイントの盗難や、インターネットバンキングの不正利用などのインターネットサービスの不正利用も目立った。

 今年は「企業では情報が狙われ、個人では金銭が狙われる傾向がより強まり、特に金銭が絡むサービスはすべて脅威にさらされる」とみられている。