【展望2012】ドコモ、LTEで“参戦”なら…「iPhone5」で市場激変 (1/2ページ)

2012.1.12 05:00

 携帯電話市場で、今年の最大の関心は米アップルのスマートフォン(高機能携帯電話)「iPhone(アイフォーン)5」の登場と、NTTドコモによる同機種販売の行方だ。米国では今秋にも高速データ通信規格「LTE」を搭載したアイフォーン5が発売されるとの観測も出ており、LTE展開で先行するドコモをパートナーに選ぶのは自然。実現すれば、市場シェアに地殻変動を引き起こす可能性もありそうだ。

 「(アイフォーンが)LTEに向かうのは事実と思う」

 昨年10月、ソフトバンクモバイルに続きアイフォーン販売に参入したKDDIの田中孝司社長は、そう認めたうえで、仮にドコモが参入した影響について、「今もドコモが大きなシェアを持っているし、競争環境は変わらない。脅威ではない」と冷静を装う。

 ただ、調査会社のMM総研は「ドコモがアイフォーンを販売すれば、国内のスマホ市場へのインパクトは大きい。出荷台数は大幅にプラスになる」と予測。2012年度の携帯電話出荷台数3910万台のうち2660万台、68%としているスマホ市場予測の上方修正を見込んでいる。当然、現在も全体の約5割を占めているドコモの市場シェアがその分増えるわけだ。

 ドコモは現時点で参入の有無については沈黙している。昨年12月に一斉に参入が報じられた際には、直後に「現時点において当社がアップル社と基本合意した事実はない。また、現時点において、具体的な交渉をしている事実もない」と否定した。

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