社業ではウイスキーの味を決める総責任者(マスターブレンダー)を務め、最長50年といわれる醸造に携わってきた。
休日もウイスキーをたしなみ、「頭の中の2割はウイスキー」というほど研究熱心だ。
ウイスキーの開発はアルコール飲料の中でも最も難しいといわれ、「いいと思ってやってもよいものができなかったり、逆によくないと思ってやれば偶然よいものができたりする」と明かす。
「大阪の鼻」と言われた祖父と同様、天性の優れた嗅覚(きゅうかく)、そして父親譲りの感性を生かしウイスキー造りに取り組むが、根気のいる仕事である。
職人かたぎの中には静かなる闘志も流れており、1月10日の内定会見で座右の銘を聞かれ、「やってみなはれ」と自信を持って答えた信吾氏。はたして、ウイスキー造りとは別世界の財界で、どのような提言によって周囲を酔わすのか…。(中山玲子)