しかし、実際のチケット販売は満足できる域に達しておらず、「地域密着」の営業活動を掲げる割には観客動員が伸びていない。スタジアムの平均収容人数は3万1012人なのに対し、11年度のJ1の18クラブの平均観客数は1万5797人。観客席は半分しか埋まっていない。
創立から20年になるが、Jリーグは地方市場と全国市場の両立が依然できていない。リーグもクラブも経営努力を怠り、結局、そのつけを出資会社に回す体質になってしまっているようだ。そのため、ライセンス制度の導入にも反応が鈍くなっていると推察せざるを得ない。
ギリシャを旅行した人によれば、新聞やテレビの報道と異なり、ギリシャ人の生活は危機感を持ち併せていないかのように、金融危機の前とほとんど変っていないそうだ。Jリーグもギリシャ人同様、危機感を失ってしまったのだろうか。(帝京大経済学部教授・大坪正則)
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【プロフィル】大坪正則 おおつぼ・まさのり 西南学院大学商学部卒。1970年伊藤忠商事入社。同社退社後、99年に株式会社ニッポンスポーツマネジメントを設立、ヤクルト球団やニッポン放送などとコンサルタント契約を結んだ。2004年に帝京大非常勤講師となり、現在は経済学部経営学科教授。専門はスポーツ経営。近著は「パ・リーグがプロ野球を変える」(朝日新書)。ブログはhttp://blog.nippon-sports.com