トヨタ自動車の豊田章男社長は22日、都内での報道陣の取材に対し、「(会社の)成長のスピードに人材育成のスピードが追いついてきた。無理な成長ではない(年間世界販売)1000万台到達もみえてきた」と述べ、事業の進捗(しんちょく)に自信をみせた。急激な販売減少直後の2009年に社長に就任して以来、世界販売目標の言及は避けてきたが、事業改革が順調に進んでいることから、再び1000万台の目標を明確にした。
トヨタは07年に、09年には1000万台を突破する計画を打ち出した。だが、08年の金融危機、10年の米リコール問題、さらには東日本大震災によって昨年は795万台に落ち込み、世界販売でも米ゼネラル・モーターズ(GM)、独フォルクスワーゲン(VW)に抜かれ、首位から3位に転落した。
豊田社長は937万台とピークとなった07年の数年前からは「数値目標が掲げられ、達成に向け、無理があった。その分結果的にすべてリコールで相殺された」と分析する。社長就任後の改革によって体質強化が図られ、今年は前年比21%増の958万台まで伸ばし、「順当な成長路線に乗った」として、1000万台達成を実現可能な目標に据えた。
さらに、世界の自動車業界の状況についても構図が大きく変わると指摘。「GMが牽引(けんいん)してきた」とする世界市場は今後、「1社が牽引するのではなく、新興国向けの拡大によって、トップ5社程度が市場を引っ張っていく」と述べ、群雄割拠の展開を予想した。