信越化学工業は22日、ハイブリッド車(HV)や省エネ型エアコンなどのモーターで使われるレアアース(希土類)磁石用の合金の新工場を中国に建設すると発表した。
現在、同社の合金の生産拠点は武生工場(福井県越前市)だけだが、中国がレアアースの輸出制限を強化する中、原料立地での合金の生産で安定的な調達態勢を固める。
全額出資の新会社「信越(長汀)科技有限公司」を中国南東部の福建省に設立し15億円を投じて年産3000トンの新工場を2013年1月に稼働させる予定。これにより、同社の合金の年産能力は約3割増となる。生産した合金は全量を武生工場に運び、レアアース磁石に加工する。
合金はレアアース磁石の中間原料で、レアアースに鉄などを混ぜてつくる。これまで同社はレアアースを中国から日本に輸入し、武生工場で合金に加工した上で磁石を生産してきた。
中国に新工場をつくることで合金調達を多角化するとともに、大規模災害の発生に備えリスク分散を図る狙いもあるという。