植物工場は天候に左右されず安定的な価格で野菜を栽培できる技術で、震災被災地の復興対策として関心が高まっている。被災地では東京ドーム5000個分を超える農地が津波で冠水、土壌に塩分が残る中で、短期間で営農を再開できるからだ。
このため、さまざまな業界からの参入が相次いでいる。外食チェーンのサイゼリヤは3月に仙台市でトマト工場を稼働させ、4月中旬に納品を始める見通し。12年度は店舗全体の消費量の3割に当たる年300トンの収穫を予定する。カゴメと日本IBMも農業生産法人との共同研究に乗り出し、今冬までに事業モデルを明確にする考えとしている。
民間調査会社の矢野経済研究所の調べでは、植物工場の施設市場は現在の数十億円から、向こう10年間では250億~600億円規模に拡大すると予想しており、今後も参入の動きが加速しそうだ。(今井裕治)