“一本足”脱却、新分野開拓がカギ
旭硝子と日本電気硝子の両社とも、液晶の“一本足打法”からの脱却を急ぐ。
旭硝子は昨年発売したスマートフォン(高機能携帯電話)を保護するカバーガラスなど新製品の拡販を図るほか、約400億円を投じて来年からブラジルの新工場で建築用、自動車用ガラスの生産を始める。同社は売上高に占める新興国の比率を11年度の19%から、20年度には3割に高める計画だ。
日本電気硝子も、自動車部品の強度を高めるガラスファイバーや防火戸などに用いる耐熱ガラス、医療用ガラスなどの生産能力を拡充し、「能力増強分を販売増に結びつけていく」としている。
ただ、旭硝子の石村社長が予測するFPD市場の10%成長予測は、「そうした局面はこないのではないか。旭硝子が持つ危機感が外部に伝わりにくい」(SMBC日興証券の岡芹氏)との指摘もある。太陽電池も液晶と同じように価格下落が激しく、環境好転は見込みにくい。
収益回復のために、各社とも培ってきた技術力などを武器にどれだけ新分野を開拓できるかという正念場を迎えている。(森田晶宏)