「CX-5」のフル生産が続くマツダの宇品第2工場=3日、広島市南区【拡大】
マツダは、今年2月に発売した新型SUV(スポーツ用多目的車)「CX-5」の生産能力を、来年3月をめどに現状の5割増となる年24万台に引き上げる。広島県府中町の同社本社で3日、山内孝会長兼社長が発表した。また、当初16万台としていた今年度のCX-5の世界販売台数計画も19万台に上方修正した。
CX-5は現在、宇品第2工場(広島市南区)で年16万台規模で生産している。同工場は休日出勤や残業などで、8月には20万台に引き上げる計画を打ち出している。これに加えて今回、宇品第1工場(同)でも生産設備を更新し、来年3月からCX-5の生産を始めることを決めた。
増産を決めたのは、同社の次世代環境対応エンジン技術「スカイアクティブ」を採用し、特にクリーンディーゼル車の販売が好調なため。同時に、同社が進める生産革新技術「モノ造り革新」に基づく生産態勢を取り入れ、1ドル=77円、1ユーロ=100円の円高環境下で輸出しても利益を出せるようになったことも追加増産の決定要因になったとしている。また、CX-5の好調などを受け、スカイアクティブ技術に対応したエンジンの生産能力も現在の年40万台から、今年10月をめどに80万台に倍増させることも発表した。