ルネサス、主力マイコンに資源集中 合理化に伴いシェア低下のリスクも (2/2ページ)

2012.7.4 05:00

経営再建策を説明するルネサスエレクトロニクスの赤尾泰社長=3日、東京・丸の内

経営再建策を説明するルネサスエレクトロニクスの赤尾泰社長=3日、東京・丸の内【拡大】

 その上で、人件費が安い中国やマレーシアなどに業務を移管するほか、TSMCなどへの生産委託も進めて収益体質の強化を目指す。

 LSI事業も重荷

 ただ、一連のリストラで再建を果たせるかは不透明だ。採算性が悪化しているシステムLSI(大規模集積回路)事業の整理も重い課題。ルネサスは富士通、パナソニックと同事業の統合交渉を急ぐ方針だが、必要となる資金調達に母体3社は応じない構えで、ファンドなどの出資を受けられるかがカギとなる。

 さらに、好調なマイコン事業に特化する道のりも険しい。東日本大震災以降は、リスク回避のため調達先を複数社に分散する動きが顧客に広がっている。

 赤尾泰社長は「マイコンの圧倒的な地位をさらに強化し、強靭(きょうじん)な収益構造を構築する」と強調したが、合理化に伴ってシェアが低下し、収益力の弱体化につながる恐れも否定できない。(山沢義徳)

 ≪ルネサスの経営再建策の概要≫

 ▽9月までに早期退職者を5000人募集

 ▽国内の生産拠点9カ所(函館、青森、鶴岡、高崎、甲府、福井、山口、柳井、熊本錦)の売却・統廃合を検討

 ▽不振のシステムLSI事業を縮小

 ▽中国、マレーシアなど海外拠点の生産能力強化

 ▽海外の半導体受託生産会社への生産委託を拡大

 ▽リストラ資金1000億円を母体3社と銀行が支援