富士通が女優の大竹しのぶさん(中央)を招いて開いた「らくらくスマホ」の発表会見=17日、東京都中央区【拡大】
シニア層のスマホ需要について、同社の大谷信雄執行役員常務は、「人口構成に沿った十分なマーケットがある」と大きな期待を寄せる。同社によると、55歳以上を対象とした調査ではスマホの潜在的ユーザーが42.6%にも上ったという。
一方、au(KDDI)が5月発売した「アルバーノ・プログレッソ」(京セラ)はタッチパネルの振動で音声を伝える技術を世界で初めて採用した。「耳に当てる位置を気にしなくても話せる使い易さ」(京セラ担当者)を実現した。
シャープは米デザイン会社と共同で、初心者が直感的に操作できる独自の操作画面「Feel UX」を開発した。今夏発売の機種から順次採用し、従来型携帯からの買い替え層へ、使い勝手の良さをアピールする。
調査会社IDCジャパンによると、国内のスマホ出荷台数は今年1~3月、全携帯出荷台数の64.5%に達した。若年層の多くにスマホが浸透した中、今後のシェア争奪戦では、従来型携帯からの買い替えを躊躇(ちゅうちょ)している中高年層などへの訴求が重要となりそうだ。(山沢義徳)