牛丼値下げ競争“勝者なき消耗戦”だった 客離れ対策に決め手なし (2/3ページ)

2012.7.25 05:00

牛丼大手3社既存店売上高の対前年同月比増減率

牛丼大手3社既存店売上高の対前年同月比増減率【拡大】

 一方、大手3社で値下げ競争を激化させた牛丼チェーン店は、昨秋から急激な市場の収縮に直面する。値下げで牛丼首位の座を勝ち取った「すき家」でさえ、既存店ベースの売上高が10カ月連続の前年割れと成長に急ブレーキがかかる。店舗数は前年同月比約200店増にもかかわらず、5月の全店売上高は0.2%減と厳しい。吉野家、松屋も売上高、客数ともに苦戦が続く。「置かれている環境はたいへん危機的状況にある」(吉野家HDの河村泰貴・次期社長)。

 成長復帰へ商品・店舗開発見直し急ぐ

 牛丼チェーン自身も、値下げ競争の限界に気づいている。5月に開かれた2011年度の決算発表で、ゼンショーHDの湯原隆男CFO(最高財務責任者)が「値引きによる売上高の押し上げ効果が下がってきている。お客さまは価格が下がることを期待しているのか」と疑問を呈したほか、「値下げによる盛り上がりは収まっている」(松屋の緑川源治社長)など、値下げ競争の“幕引き”を示唆する発言が相次いだ。

 さらに、牛丼チェーン店の前には、新たなライバルが立ちはだかる。スーパーマーケットやコンビニエンスストアの「中食」ビジネスだ。

スーパーとコンビニは「最大の脅威」 危機感隠さず