続いて前述の質問に「はい」と答えた人に、「その問題に対する意見を何らかの手段で発信しようと思うか」という質問に答えてもらった。結果、意見を発信しようと思う人は60%だった。さらに、そのうち実際に意見を発信したことのある人は38%にとどまった。
問題意識を抱きながらも、意見を発信しようとは思わず、発信しようとは思っても、実際には発信していない人が、少なくないことが分かった。
この結果から、問題意識を持っているのに、意見を発信できないという現状は、今の若者にとって「生きづらい」社会なのではないかと考え、若者の生きづらさをテーマに執筆活動を行う渋井哲也氏に話を聞いた。
調査結果から渋井氏が指摘したのは「ROM専」と呼ばれる若者たちの存在だ。「ROM」とは「Read Only Member(読む専門の人)」の略であり、ROM専は「情報を得るだけで、発信しない」人たちを指している。
アンケートでも、意見を発信しない理由で最も多く挙げられたのが、「発信しても意味がないと思うから」というものだった。意見があってもそれを発信することに意味を見いだすことができない若者、情報収集は自らするが、意見の発信までは踏み出さない若者の存在が浮かび上がってくる。
さらに渋井さんは、こうしたネット上のアンケートに答える人は問題発信の意欲の高い人が多いと指摘する。つまりアンケートで4分の1の若者しか意見を発信していないということは、実際には意見を発信できない、もしくは発信しようとしない若者が相当多いことがうかがえる。