「フィット」の電気自動車【拡大】
ホンダは31日、主力小型車「フィット」の電気自動車(EV)のリース販売を始めたと発表した。
法人向けで、2年間で国内約200台の販売を目指す。車体価格は400万円だが、月額のリース料は5万5000円程度になるという。
フィットEVは、東芝の20キロワット時のリチウムイオン電池を搭載。ガソリン車の燃費に相当する「電費」は106ワット時で、1回の充電で225キロ走行できる。三菱自動車「アイ・ミーブ」の110ワット時より高効率で、走行距離でも日産自動車「リーフ」の200キロを上回り、世界最高の電費性能を達成した。一般の電源を利用した普通充電では約6時間でフルに、急速充電器では約20分で8割まで充電できる。
また、走行距離を伸ばすことを主眼に置いた「ECON」モードや力強い走りの「SPORT」モードなど3つの運転システムを搭載することで、目的に合った走りを可能にした。
これまでEVの実証実験を行っていた埼玉県と熊本県大津町への納車を手始めに、自治体や企業に売り込む。米国でも7月にリース販売を始めており、3年間で1100台の販売を狙う。
ただ、「EV市場はまだ発展途上」(担当者)とし、一般発売についてはリース販売の動向をみて慎重に検討する。