自民党の安倍晋三総裁(右奥から2人目)と日本商工会議所の岡村正会頭(左手前から2人目)が会談した=15日、東京・永田町の自民党本部【拡大】
経済3団体のトップが、与野党に「決める政治」を求める動きを加速させている。日本商工会議所の岡村正会頭は15日、安倍晋三自民党総裁と会談し、中小企業対策の強化を要請。経済同友会代表の長谷川閑史代表幹事も同日、枝野幸男経産相に環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉への早期参加を求めた。経団連の米倉弘昌経団連会長も9日、安倍総裁ら自民党幹部と意見交換している。
一連の動きの背景には、円高の定着や電力不足、沖縄県・尖閣諸島の国有化を機に悪化する日中関係など、国内外に懸案を抱えているにもかかわらず、臨時国会の日程すら固まっていない政治の現状に対するいらだちがある。
安倍総裁との会談で岡村会頭は、当面の電力需給と電気料金の見通しを示すことや中小企業対策の強化、円高是正などを求めた。両氏の会談は自民党執行部が新体制になって初めてで、石破茂幹事長、細田博之総務会長も同席した。
会談後、岡村会頭は「われわれの考え方をご理解いただけたのでは」と話したが、TPPについては岡村会頭が早期の交渉参加表明の必要性を訴えたのに対し、安倍総裁は慎重姿勢を崩さなかった。日中関係悪化に関連するやりとりはなかった。
一方、長谷川代表幹事は枝野経産相に対し、TPP交渉入りを早期に決断するよう改めて求めた。会談後、長谷川代表幹事は「自民党に政権が交代したら、TPPを最優先の課題にするのは難しくなる」と話し、民主党政権下での正式参加表明に期待感を示した。