ヤマダ電機の山田昇会長(左)とヤマダの傘下入りしたベスト電器の小野浩司社長=13日、東京都中央区【拡大】
家電量販店大手のヤマダ電機(群馬県高崎市)は13日、同業のベスト電器(福岡市)を同日付で子会社化したと発表した。ベストが実施した第三者割当増資を121億円で引き受け、持ち株比率が51%となった。
買収について、公正取引委員会が同一グループのシェアが高くなる地域でヤマダかベストの店舗を第3者に譲渡することを条件としており、両社は委員会を設置して対応を協議する。期限は来年6月で、ベストの地盤である九州などの8店舗が対象となっている。
同日、都内で会見したヤマダの山田昇会長は「業界がまだ落ち着いていないなかで、これからの指針になるのではないか」と述べ、業界再編が続くとの見方を示した。
ヤマダによる買収で、ベストの筆頭株主だったビックカメラの持ち株比率は15.03%から7.98%となり、ベストはビックとの提携を解消する。ベストはヤマダの傘下となることで「営業手腕を取り込み、コスト低減で収益力アップを図りたい」(小野浩司社長)としている。