キリンビールが5月に発売するRTDの新商品「キリンカリブーン」=20日、東京都千代田区【拡大】
少子高齢化や嗜好(しこう)の多様化で酒類市場が縮小する中、栓を開けてそのまま飲める低アルコール飲料の需要を取り込もうと、ビール各社の商品展開が活発化している。
キリンビールは20日、RTDと呼ばれるこの分野の新商品「カリブーン」を5月に発売すると発表した。アサヒビールなども同時期の新商品を投入を予定しており、顧客の囲い込み競争が白熱化しそうだ。
30~40代をターゲットとするカリブーンは、グレープフルーツとパイナップルの2種類があり、価格は148円前後(350ミリリットル)。キリンは「商品化されていないカテゴリーを作り、ユーザーを広げる」(林田昌也マーケティング部長)という戦略をとり、今年のRTDの年間販売は前年比11%増を目指す。
RTD商品では、サントリー酒類も飲みやすいよう甘さを抑えた「-196℃ ストロングゼロ〈DRY〉」の発売を4月に予定。アサヒビールも、アルコール度数を高めたRTD新商品を投入。今年のRTD売上高目標を11%増と強気に設定する。