東京電力富津火力発電所のLNG設備。ナイジェリアからのLNG船(上)がLNGの荷降ろしを行っていた=20日午後、千葉県富津市【拡大】
北米でのシェールガス価格は、東電が現在購入している原油価格連動のLNGに比べ約6分の1だ。液化コストや運賃を考えても大幅に安い。米国政府が対日輸出を許可することを前提に、2017年から輸入する契約を三井物産などと結んだ。
シェールガスは他の天然ガスに比べ密度が低いため、受け入れ容量に制約がある。東電はシェールガス調達拡大計画の具体化の第1弾として、富津火力発電所内にタンク2基を増設するなど、10年間で総額400億円の設備投資で受け入れ態勢を整える予定だ。
中部電力が大阪ガスと組んで米テキサス州のLNG輸出基地建設計画に投資するなど、将来のシェールガス輸入を見据えた動きは他の電力会社にも広がっている。
ただ、LNG取引の実務担当者は、シェールガス輸入による燃料価格圧縮に懐疑的だ。電力中央研究所(東京都千代田区)が都市ガスや商社など14社のLNG取引担当者31人に聞き取り調査したところ、米国でのシェールガス開発コスト上昇や、北米の好調な内需、他のアジアの買い主との競合などから、調達価格の大幅な引き下げは難しいとの意見がほとんどだった。