「サーフェスRT」をアピールする日本マイクロソフトの樋口泰行社長=1日、東京都港区【拡大】
サーフェスRTは、既に米国や中国などで2012年10月から販売されているが、日本登場は5カ月近くも遅れた。MSの新ソフト「ウィンドウズ8」を搭載したパソコンの拡販を優先し、顧客でもある日本の電機メーカーに一定の配慮をしたためだ。
「サーフェスの登場は、ウィンドウズとそれ以外のOSとの競争だ」。この日の会見で日本MSの樋口泰行社長はこう強調した。アップルやグーグルなどは音楽配信などの自社サービスで日本や世界の顧客を囲い込み、製品と搭載するOS「iOS」(アップル)、「アンドロイド」(グーグル)の両面の強さでタブレット市場を席巻。パソコン向けソフトウエアの巨人、MSも「ソフトとハードを一緒に開発する必要」(樋口社長)に追い込まれた。
MSはパソコンで主流を占めるウィンドウズのソフトなどとの連携性を武器に、日本で需要の掘り起こしを図る。樋口社長は「日本メーカーとの協業は変わらない」とするものの、「端末の価格も安く、巨大な競合他社が一つ増えた」(大手電機)と、日本メーカーは警戒感を強めている。(是永桂一)