8月完成予定のアークヒルズサウスタワーに設置される制震システム(右が粘性体制震壁、左が鋼材系ダンパー)=3月7日午後2時40分ごろ、東京都港区(西川博明撮影)【拡大】
森ビルは7日、東京メトロ六本木一丁目駅近くで建設中の新ビル「アークヒルズサウスタワー」(東京都港区)で、今後の地震に備えたビルの制震構造を公開した。
東工大の笠井和彦教授との共同研究で、一昨年の東日本大震災で震度5弱だった同社のビル群の揺れを検証した結果、高層ビルの「揺れを半減させ、人の恐怖感を低減することを確認した」(同社)という粘性系ダンパーを多用し、防災面で安全性を強化したのが特徴としている。
同社によると、粘性系ダンパーを多用するのは、鋼材系と比べ、導入コストは比較的高いものの、震度1~7のあらゆる地震に対応し、揺れを軽減できるメリットがあるためだ。既存ビルの地震計のデータ解析などを進め、同社が持つ「地震に対するノウハウを新しいビルに注ぎ込む」(土橋徹・設計統括部構造担当部長)といい、同社の安全性を強く打ち出す構えだ。
今年8月に完成予定の「アークヒルズサウスタワー」が報道公開されたのは今回が初めて。新ビルは高さ108メートル(地上20階・地下3階建て)の複合ビルで、オフィスや約20の商業施設、屋上庭園などが入居する。