NECが開発したテレビ放送で、知人が出演する料理番組を楽しむ仮設住民ら=宮城県亘理町【拡大】
番組づくりは昨年3月から始まった。仮設住宅に常駐する臨時職員らが家庭用ビデオカメラを片手に、地域のお祭りや健康体操、料理番組などの住民らが主役のイベントを撮影し、番組を制作する。
また、行政からのお知らせも合わせて約2時間のプログラムを毎日午前9時~翌午前8時まで放送する。
仮設住宅の各家庭や集会所で流れる“手作り”テレビ番組は、住民らの心を結びつける輪となっている。仮設住宅に暮らす保田久美子さん(47)は「テレビ放送がいつも話題の中心になる」と話す。
NECでは亘理町での取り組みを実証テストとして約1年間実施する予定だった。しかし、町の後押しと住民らの要望により、仮設住宅での生活が続く限り継続する方針に切り替えた。他の被災地の仮設住宅をはじめ、高齢化の進む都市部の団地や過疎地域などへの導入を見込み、事業化を目指す。
NEC復興支援推進室の岡山高明エキスパートは「被災地を元気にする、新しい社会モデルを、日本や世界に発信したい」と意気込む。