TBSの井川泉執行役員は24日の会見で「あぶり出しのピークは越えた」と説明した。しかし、直前の週末2日間で約4千件の要対策世帯が判明しており、総務省放送技術課は「まだ要対策件数の天井が見えない段階。現時点で移転日を決めることに“お墨付き”は与えられない」とする。
テレビ局幹部は「27、28両日の週末に前週より増えたりしたら、5月末までという目標はアウトになる。当初は10万件未満と見込んでいたのだから見通しが甘かった」とこぼす。仮に7月にまでずれ込めば、参院選の政見放送のため移転はさらに先延ばしされる恐れがある。
フジテレビの豊田皓(こう)社長は26日の会見で「私は日本人を信じているんですが、最後は力を出してやれるんじゃないか。5月末という目標は捨てないで頑張っていきたい」。テレビ東京の島田昌幸社長も25日、「ギリギリの努力を続けている」と話した。(織田淳嗣)