ただ、収益源の多様化につながる海外事業は、まだ各社とも安定して利益を出す状況になっていない。
今年1~3月でみると、公表していない日興を除く4社が経常損益ベースで赤字。野村はアジア強化を掲げるが、「競争が大変厳しく、ビジネス拡大には時間がかかる」(柏木茂介執行役)という。
ここ数年、野村が業績の重しとなっていた欧州事業のリストラを進めるなど、各社は相場低迷でも利益が出る体質を目指し、コスト削減を進めてきた。
ただその一方で、三菱UFJ証券ホールディングスの西本浩二常務は「(社員の数を減らしてきたので)相場が良くなると他社との差が出てしまう」と話す。活況を好機とみて事業拡大に走れば将来、コストが膨らむ懸念もあり、各社とも効率的な投資が求められそうだ。