リコーが新たに発売するフルカラー複合機「MPC3003」をPRする松浦要蔵専務執行役員(左)ら=30日、東京都中央区【拡大】
電子化の進展で需要減が見込まれる複写機メーカーが、新たな需要創出へ向け相次ぎ新サービスを投入している。リコーは30日、フルカラー複合機の新製品を6月5日から順次発売すると発表。合わせてクラウドと組み合わせたサービスも開始する。タブレット端末を使って外出先での資料の確認やファクスの送受信などができるのが特徴だ。富士ゼロックスもクラウド活用の新サービスを始めた。
リコーが発売するのは中核機種となる「MP C6003」や「MP C3003」など5機種19モデル(125万~268万円)。有料のクラウドサービスや共有サーバーを利用することで、複合機でスキャン・管理する文書や名刺をタブレットやスマホを使って外出先で見ることができる。複合機に届いたファクスをタブレットの画面で確認したり、ファクスで返信したりすることも可能だ。中小企業などに月1万台の販売を目指す。
松浦要蔵専務執行役員は「新しい役割を追加し、商品を進化させる」と強調。クラウドサービス事業も強化し、2013年度に売上高を10億~30億円、16年度には300億円まで高める考えだ。
富士ゼロックスも顧客企業などがタブレットで扱う文書をクラウドを使って、コンビニなどの複合機から印刷できるサービスを始めた。
各社がタブレットなどと連携した新サービスを始める背景には、今後、紙への印刷需要が減り、複写機需要が頭打ちになるとみられることがある。昨年の国内出荷台数は前年比6.7%増の55万8000台だったが、東日本大震災の復興需要など特殊要因が大きく、リーマン・ショック前の水準に届かなかった。