中国では「合味道(ハップメイド)」とカップヌードルに近い発音で現地の味に合っているとの意味のロゴが大きく目立っている。これもアルファベットだけでは商品名を覚えてもらえない可能性が高いからだ。
「即席麺の売り場にいくととても鮮やかです。12種類のそれぞれの香味が色で分かるようになっています。それにシズル写真が加わるわけですからね」と説明する。
彼女がローカル・デザイナーと一緒に仕事をしていて思うことがある。例えば広告で人の顔を使うとしよう。日本だとある表情を伝えたい場合、他のパーツのインパクトを減らそうと考える。彼らはどうするのか?
「引き算の美学」は通用しない
「押しの強いアプローチをします。強調したい部分だけを切り取り拡大するのです。他の要素を弱めるという手法をとらないですね」
とても対照的だ。余計なものをどんどんと削り取っていくことでエッセンスを浮き上がらせる「引き算の美学」を日本は得意とするが、少なくても中国の麺の売り場でこうした美学は通用しない。そして前述したように色が華やかだ。