神戸製鋼所は19日、橋や建造物、大型機械設備など鋼製の構造物が老朽化した際に生じる疲労亀裂の進行を遅らせるペースト状の補修剤を開発したと発表した。インフラの老朽化が社会問題化する中、補修までの期間を伸ばすことができる。マーケティング調査を進めた上で、来年度からの事業化を目指す。
この補修剤は、微細粒の酸化アルミニウム(アルミナ)とオイルを混合して作る。補修剤を広範囲にできた亀裂の表面に塗布すると、毛細管現象で亀裂内の隅々にまでしっかり染み込む。これにより荷重や振動への耐久力を高め、亀裂が開く動きを抑えられる。亀裂の進展速度を最大で通常の10分の1以下に軽減できるという。
国内には、疲労亀裂が顕著になりつつある大型の橋が2200あるとされる。亀裂の進展を遅らせた上で、根本的な補修を計画的に一括実施すれば数千万円規模のコスト削減につながるという。このため、同社はあらゆるインフラへの適用を視野に入れている。