首都圏の百貨店の高級時計売り場では、50万円を超える商品が好調に売れている【拡大】
日本百貨店協会が19日発表した5月の全国百貨店売上高は前年同月比2.6%増(既存店ベース)の4847億円と、2カ月ぶりにプラスに転じた。引き続き好調な「美術・宝飾・貴金属」が23.3%増と過去最高の伸び率を記録したほか、「衣料品」「身の回り品」など主要5分野の売り上げがいずれも増加。足元の販売動向も堅調で、上期累計(1~6月)が前年実績を上回るのは確実とみられている。
5分野すべての増加は昨年3月以来14カ月ぶり。大型連休中の催事や「母の日」商戦などが牽引(けんいん)した。中でも、輸入ブランド品を中心に好調な雑貨(8.2%増)、日焼け対策などの身の回り品(4.4%増)が大きく伸長。主力の衣料品(1.6%増)は天候不順だった4月から一転、クールビズ関連の夏物ジャケットやパンツを中心に伸び、全体を下支えした。
美術・宝飾・貴金属は2007年以来最高のプラスを記録し、特に腕時計は50万円前後の価格帯の需要が拡大。5月下旬以降の株式相場の乱高下も「マイナス影響はみられない」(同協会)という。
1~5月の累計売上高は1.3%増。消費者心理の先行きについて、同協会の井出陽一郎専務理事は「雇用や社会保障の不安払拭が今後の鍵」とした上で、「下期は消費増税前の駆け込み需要で堅調に推移するだろう」との見方を示した。